
AIでSEOを見直す・第1回(全3回)
「記事は書いているのに、検索から読みに来てもらえない」。そんなとき、AIに相談できるSEOツールは気になる存在です。SEO CORE AIやSEO.appという名前を見て、使ってみようと思った方もいるでしょう。
ただ、調べ始めると一つ困ることがあります。検索で見つかる解説の中には、以前のChatGPTプラグインを前提にしたものがあるのです。SEO CORE AIの旧プラグインは提供元が後継サービスへの置き換えを案内しています。SEO.appについても、当時の導入記事をそのまま使えるとは確認できません。
この連載では、名前だけを追って迷わないように、両サービスの役割と今の入口を整理します。そのうえで、AIを自分のサイト改善にどう使うかを考えていきます。提供状況の確認日は2026年10月27日。公開資料を調査した記事であり、ログイン後の操作や成果を実測したレビューではありません。
まず、SEOは「検索する人への説明」を整えること
SEOとは、検索エンジンにページの内容を理解してもらい、必要としている人に見つけてもらうための取り組みです。Googleの入門ガイドも、検索エンジンと利用者の双方に内容を伝えることを基本にしています。Google SEOスターターガイド
例えば、写真館のページに「大切な瞬間を美しく」とだけ書いてあったらどうでしょう。雰囲気は伝わっても、家族写真を撮れるのか、料金はいくらか、子どもの着替えはできるのかが分かりません。
「家族写真を頼みたい人は、予約前に何を知りたいだろう」。そこからページを見直すと、加えるべき情報が具体的になります。AIには、この見落としを探す相談相手としての使い道があります。
二つの名前と、現在の入口を分けて整理する
| 名前 | 今回調べた対象 | 初心者が押さえたい点 |
|---|---|---|
| SEO CORE AI | SEO Vendor(以下SV)が案内していたChatGPT用の旧プラグイン | 提供元はSEO Assist、SEO Assist Agentへの置き換えを案内。GPT版には終了予定があるため、第2回ではSV側のAgentを入口として紹介します |
| SEO.app | seo.appで案内されていた旧プラグイン | 公式ページの保存記録にはSmythOSを後継とする案内があります。ただし現在のSEO.appの登録・利用経路は確認できていません |
SEO CORE AIの移行先は、提供元の更新案内で確認できます。一方、SEO.appについて確認できたのは、2026年3月16日の公式ページの保存記録です。過去の公式情報と、今日利用できる機能は分けて考える必要があります。
なお、似た名前やドメインのサービスを見つけても、同じ運営元の後継とは限りません。公式ページからつながっているかを確かめましょう。古い解説にある「ChatGPTのプラグインストアで探す」という手順だけを頼りに進むのは避けたいところです。
AIに頼みたいのは、答えより「確認する場所」
SEO向けAIを使う場面は、大きく三つに分けると考えやすくなります。
一つ目は、既存ページの点検です。見出しで内容が分かるか、必要な説明が抜けていないか。修正候補を出してもらえば、白紙から考える負担を減らせます。
二つ目は、記事を作る前の整理です。誰が、何に困って検索するのか。その人が読み終わったときに判断できることは何か。ここが曖昧なまま本文を増やしても、伝えたいことはぼやけます。
三つ目は、改善後の振り返りです。実際の検索データを見ながら、次に確かめる仮説を整理します。ただし、一般的なAIの返答と、計測ツールで取得した数字は別物です。「よく検索されています」と言われたら、取得元と対象期間も確認しましょう。
これは本連載が提案する使い分けであり、両製品の現行機能を実測して比較した表ではありません。使いたい場面が決まってから、それに対応するツールを選ぶ順番がおすすめです。
導入前に、三つだけ確認しておく
まず、公式の入口と更新日です。紹介記事の日付だけでなく、提供元が旧版や移行先について何を案内しているかを読みます。
次に、使いたい機能まで含めた費用です。無料登録できることと、分析機能をすべて無料で使えることは違います。課金前に利用上限、更新条件、解約方法を確認します。
最後に、送ってよい情報かです。最初は自社が公開しているページ一つで試すと判断しやすくなります。顧客名簿、未公開の企画、管理画面の認証情報などは、ページ改善の相談に混ぜないようにしましょう。勤務先のルールやサービスのデータの扱いも確認が必要です。
「AIが高評価」より、読者が迷わなくなったか
ツールの評価点が上がると、成果が出た気持ちになるかもしれません。けれど、知りたいことがすぐ見つかるか、説明に間違いがないか、問い合わせまで迷わず進めるかは、ページそのものを読まないと判断できません。
Googleも、生成AIの利用自体ではなく、利用者に価値を加えているかを重視しています。内容の正確さを確認せず、似たページを大量に作る進め方は避けたいものです。Googleの生成AIコンテンツに関する案内
最初の目標は「検索順位を上げる記事を量産する」よりも、「一つのページで、一つの分かりにくさを直す」くらいが取り組みやすいと思います。次回は、SEO CORE AIの後継として案内されているSEO Assist Agentの入口と、ページ改善の相談例を紹介します。
